Music(音楽)

Prog Rockなど音楽関係、バンド関係を順次アップしています。


2022年9月10日 アンプやキャビネットを紹介すると言っておきながら何もせず4か月があっという間に過ぎ(笑)。こちらは気が向いたらそのうちやりますね。それよりも発見しました。プログレの陰鬱な部分、気怠さ、アンニュイなメンタルコンディションを音にする芸術家を。デンマークの芸術家、øjeRumことPaw Grabowskiさん。秋田で偶然立ち寄った喫茶店でBGMとして流れていました。ただ者ではない音の紡ぎ方に久々衝撃を受けました。店員さんにお聴きしてようやく6枚組CDにたどり着きました。手に入ったばかりなので特に聴きこんでいるのは6枚組セットの中のFraværsminder。わざとノイズを多用する超アナログでこれは良いですよ。インターネットで手に入るので紹介しておきます。かなりの中毒性を持っています(笑)。やばいですよこれは。中毒症状悪化中(笑)。 https://www.art-into-life.com/product/10721

  

 

 

2022年5月7日 なかなか音楽ネタが無いので当方が使用しているエフェクト機材を紹介します。初公開!(笑)

機材はアンプ側からShin's Musicのボリュームペダル "Baby Perfect Volume 25k for Lo-IMP"、Maxon アナログディレイ ”AD-9”、そして最後はMiura guitars U.S.A.のコンプリミッター "M2 Compression/Limiter"の3つのみ。(これだけかい!(笑))いたってシンプルですがこれで十分っす。あっと忘れてましたが、パワーサプライはCAJ AC/DC Station VI。

まずボリュームペダルはローインピーダンス仕様のShin's Music社のもの。最近ではなかなか手に入りにくいような。これはBabyなのでスタンダードの3/4の大きさでエフェクターボード内への収まりもよいです。このボリュームペダルを使っている理由は3つ。まず所持しているベースは全てハムバッキングピックアップで強力なイコライジングが可能なアクティブ型ベースなので出力がローインピーダンスであること、2つ目はこのペダルは音痩せがほぼ無いこと(巷の某社ボリュームペダルを通したベース音と比較したことがありますが明確に違いました。比較するまで判りませんでしたが某社のものは音がペラペラに痩せてました。)、3つ目は歌ものでフレットレスベースを使用するときにサウンドに微妙なスパイスを加えられることです。このペダルはいいですよ! 

そしてアナログディレイ。これはかれこれ数十年使用しているディレイで1980年代初期製のヴィンテージものですがいまだ現役です。アナログ特有のまろやかで温かみのある太い音がします。(この手のエフェクターは壊れにくいのですね)このディレイはアクティブのベースになぜか合うんです。5年ほど前までは、後日紹介することになると思いますが、BOSSの24bitマルチエフェクトプロセッサー(これも古い!)内のデジタルディレイを使っていましたが、ディレイはこれに戻りました。

そして最後、ベースからの直接の出音を拾うのはMiura guitars U.S.A.のコンプリミッターです。このコンプは優れモノで、音の粒立ち、クリア感が増し、ワンランクもツーランクも上の極上なトーンを引き出してくれます。今まで使用したコンプリミッターの中で1番です。

そしてパワーサプライですが、写真の青く光る9.62の数字の値。これは電圧を示しています。9V電池の使用初期値約9.6Vに合わせた電力供給を可視化して行ってくれる優れモノ。メーカーのこだわりを感じます。アナログ系のエフェクターには高電圧はかえってノイズを増幅するので良くないという説もありますが、特に気になりません。青いLED表示もカッコいいので気に入っています。演奏中コンプはかけっぱなしなのでオンオフするのはアナログディレイだけですね。時々ピッチシフターとワウが必要になるのですがここに加えるとすれば、タッチワウぐらいかなぁ(笑)。次回はアンプとキャビネットの最強の組み合わせのご紹介を予定してます。

 

 

2021年11月23日 悲しいお知らせです。長年当方フレットレスベースでフォローし続けてきた英国の先駆的かつ偉大なバンドBrand XのギタリストJohn Goodsallが去る11月11日天に召されました。ずっとパーシーとプレイしてきた仲で、BrandXを語るにはJohnとPercyそしてキーボーディストRobin無くしてはありえない、強烈な個性を持ったギタリストでした。30年ほど前に初来日したBrandXのコンサートを観に行きましたがただただ感動モノでした。今年9月に肺炎を患い入院していることが明らかにされていましたがまさか。。。。死因は公表されていないです。ソロ良し、バッキング良し、ストラトを用いたカッティングのトーン、グルーヴでは右に出るものがいないのではないかと思っています。(たくさんありすぎるけど彼が参加したBill Brufordのアルバム Feels good to meの中のアルバムタイトル曲でPANやや左側に振ってあるコードカッティングや、BrandXのライブアルバムLIVESTOCKの中に収められているインプロヴィゼーション炸裂の-ishなどPretty Cool! 昔バンドで-ishを演ったけど曲の雰囲気にはほど遠かったなあ(笑)。そしてBrandX後期のアルバムX Communicationのリフも良いですよ。)彼が作曲したBrandX時代の曲はエキサイティングな名曲ばかり。Sarah Pillowのアルバムもよかったなぁ。パーシーとジョンの変態的な絡み合いが大いなるスパイスとなって曲を聴く者のイマジネーションを掻き立てます。もう彼のギターを聴けないと思うと残念でなりません。68歳。早すぎますね。R.I.P. 余談ですが当方Brand Xトリビュートコンサートを演る決意を新たにいしました(笑)。腕を磨いて絶対やるぞー! ウルウル。。。

 



2021年10月17日 NYC在住の英国人Bassist Percy Jones率いるMJ12のコンサートがMoonjune Records主催でブルックリンにあるShapeShifter Lab.にて開催されました。ShapeShifter LabはNYCで活動する前衛的な音楽を創造するアーティストを積極的に受け入れているようです。https://www.shapeshifterlab.com/ 

この模様はストリーミング配信されたので日本でも観ることができました。感激!MJ12はPercy JonesとドラムスのStephen Mosesによって数年前に結成されたバンドで現在のメンバーは彼らに加えてギターのDavid PhelpsそしてサックスのChris Bacasの4名です。コンサートで演奏された楽曲はほぼ下の写真のアルバムから演奏されました。一曲だけPAKTのギタリストAlex Skolnickが参加。(Alexもその日MJ12の前にソロプロジェクトで演奏しました。こちらはギター一本で瞑想系の実験音楽披露!)。MJ12のモーゼスはトロンボーン奏者でもあり、ジャズの数々のアルバムでレコーディングをしてきていますが、MJ12ではもっぱらドラマーが役目です。メンバーの派手なプレイは無いのですが、パーシーは御年74歳を迎えるにもかかわらずWal Bassをハイテンションで弾きまくってましたね。久々にレジェンドの演奏を観れて大変感激しました! MoonjuneそしてShapeShifter Lab有難う!感謝感謝です!  

 



2021年9月26日 復活GENESISのツアーが始まりました。メンバーはトニー・バンクス、マイク・ラザフォード、フィル・コリンズの他、ギターはダリル・スチューマー、ドラムはチェスター・トンプソンではなくフィルの息子? YOUTUBEにライブの模様がアップされていて観たのですが、69歳のフィルの健康状態が芳しくなく、椅子に腰かけたままボーカルをやっとこなしている痛々しい状況でした(71歳のマイクの動きが軽快すぎて、痛々しいフィルとのコントラストが強烈すぎました。ところどころフィルはもう高音を唄うことができないのかオリジナルのキーから下げている曲があったりで往年のワクワク感と輝きは残念ながらまったく感じられず、おそらくこのツアーを最期にフィル時代のGENESISは完全に消滅すると思われます。悲しいですが。それとは対照的にスティーブ・ハケットさんの活動は以前にも増して活発化していて、最近ロシア音楽に傾倒したアルバムをリリースされたような。昨年は初期GENESIS時代のSELLING ENGLAND BY THE POUND完全再現+SPECTRAL MORNINGSの日本ツアーがコロナで中止になり大変残念な思いをしました。後期GENESISは消滅し、初期GENESISはスティーブさんや数々の完全再現バンド(カナディアン、フレンチのThe Musical Box https://www.themusicalbox.net/ やアルゼンチンのGENETICSとか)で再現され、脈々と当時のパフォーマンスが受け継がれていますね。日本の再現バンドでは復刻創世記がありますがこちらは現在トニー・バンクスさんが脱退している模様でKeybordメンバーを募集中のようですhttp://www.genesis-tribute.com/ 。私は一度だけ吉祥寺のシルバーエレファントで行われた復刻創世記のライブを観たことがありますが、タウラスのベースペダルの重厚なサウンド、アコースティックなアンサンブルの綿密さに感動した記憶があります。本物の皆さんはフィルを除いてもう70歳を超えてますからね。来年スティーブさんにはツアーを復活してもらいたいです。個人的にはThe Musical Boxの日本ツアーを期待していますので、日本のエイジェント方々なんとかしてー(笑)。




2021年9月14日 Wal Bassといえばグレートブリテン製のベース界のロールスロイスと言われる楽器。気品あるいで立ちとなんといっても存在感、そして安定感のある音色。厳選された木材とオリジナルの強力なハムバッキングピックアップから繰り出される倍音の効いた音色は一瞬でWalの音だとわかります。アンサンブルの中でも上品な自己主張を惜しげもなく発揮する逸品ですね。特に空間系のエフェクターとの相性が抜群です。ピッチシフターでピッチを1/4~1/8音をずらして少しディレイをかけてノーマル音と一緒に出てきたフレットレスサウンドは骨抜きになりますね。イコライジングのバリエーションも素晴らしく、いかようにでも音色をコントロールできます。Wal Bassを使用している(た)ミュージシャンは数知れず、有名どころでは故ミック・カーン、パーシー・ジョーンズのようなフレットレスラーはもちろん、イエスの故クリス・スクワイア(彼はリッケンバッカーで有名ですが)、ラッシュのゲディー・リー、ポール・マッカートニー等。でも何と言っても初期のカスタムベースを手にしたジョン・G・ペリーでしょう。彼のベースはキャラバンなどで聴けますが、初期ジェネシスのギタリスト アンソニー・フィリップスがリリースしたアルバム Wise After The EventやSidesで彼の弾くWal Customの素晴らしい音色が聴けます。是非聴いてみてください。(アルバムにわざわざWal Custom と記載があるところを見ると、当時相当話題になってたのね)。しかしこれらのアルバムのミュージシャンのメンツはすごいね。クリムゾンのマイケル・ジャイルスも参加しております。





2021年9月12日 昨日はNYCテロから20年目の日でした。NYCといえば、小生の師匠である偉大なレジェンドがひっそりとイーストハーレムにお住まいになられているのです。最近ハマっている音楽、そうですウェルシュフレットレスベースプレーヤーレジェンドである師匠パーシー・ジョーンズ(Percy Jones)関係なのです。彼の活動は1960年代後半リバプールシーンに始まりソフトマシーンなど英国を代表するプログレジャズバンドを経てブランドXでフレットレスベースプレーヤーとしての地位を確立しました。ブランドX解散(その30年後に復活して現在もブランドXはギターのジョン・グッドサル中心に活動しています。パーシーも昨年まで在籍していましたが脱退)後は少々不遇の時代となり、土屋昌巳(一風堂)のバックとして来日(アルバム「Live &Zen」は必聴もの)し、特異なフレージングとハーモニクスを多用した演奏を崩さずボーカルもののバックを司るという驚きのパフォーマンスで日銭を稼いだ後は若干のスタジオワークで細々と生計を立てていました(一風堂のツアーでは本人曰く、かなり稼げたらしい)。1980年代後半にシーケンサーとカシオ製のシンセをバックに行った単独のベースパフォーマンスは驚異的なテクニックを再び存分に世に知らしめるきっかけとなりました(DVD「Live with Sequencer」が発売されています)。単発的なスタジオワークはそれなりに数があります。メロン、LoLoプロジェクト、マイケル・ゼントナー、パラノイズ、etc.参加したどの曲においても、一発でパーシーと判る天才的な着想によるベースラインとテクニックで聴く人の想像力を著しく掻き立てます。1990年ドイツのレーベルから発売されたソロアルバムCape CatastropheやPropeller Musicでは、ブランドX後期から愛用していたベースギターのロールスロイスと称されるWal Bassの音が存分に堪能できます。Wal Bassは前述のシーケンスパフォーマンスでも使用された5弦フレットレスWal Mk2。(一風堂の時、Live and Zen時代ははおそらくWal4弦フレットレスMk1でBrandX後期からの使用と思われます)1998年にメタルギタリストのバケットヘッドと来日した際には恵比寿(五反田?だったかも)に観に行ったのですがソロパフォーマンスでBrand X時代のアルバムDo they hert?からNoddy Goes to Swedenを演奏してました。観客はみな密集スタンディングすし詰め状態(笑)。しかしまだまだなんか不遇感満載でしたね。バンドで一緒に演奏できるやつはいねぇのかと(笑)。その後2000年代に入り、ソロワークで演奏していた曲をTunnelsというバンドで発展させ、5枚程のアルバムを出しました。

そのほかホールズワースフォロワープログレ系ギタリストのスコット・マッギルとのコラボやMJ12の話もあるのですが、パーシーのことを語り出すと止まらなにのでこれくらいにして(笑)、さてコロナ禍が続いておりますが、今年に入って嬉しいニュースがありました。リチャード・バルビエリの新譜Under a Spellが発売され、その中でパーシーがベースを弾いています。https://amass.jp/144259/

(Tunnels時代からIbanezのピエゾピックアップのついた5弦フレットレスを使用していましたが、リチャードのアルバムの録音は2020年とのことで、再びWal5弦に戻っているような。)Serpentineという曲のベースラインは特筆すべきで、彼の感性は常人ではありませぬ。天才であることを改めて感じさせます。それからなんといっても嬉しかったのは昨年8月に録音した音源が2枚組CDとして発売、ライブ音源もそのCD直後にリリースされたこと。バンドの名前はPAKT。メンバーの名前の頭文字をとっています。即興演奏を主とした構成ですが、緊張感は圧巻です。パーシーは再びWal5弦Mk2を弾いておりまして、独特のサウンドが堪能できます。CD及び音源はMoonjune Recordから発売されておりますのでご覧あれ。パーシーはもちろん、他のメンバーもツワモノ揃いです(笑)。https://pakt-moonjune.bandcamp.com/

パーシーは今年12月で御年74歳になります。まさにレジェンド。しばらくは毎日聴き続けると思います。コロナ終息したらNYCに観に行きたいなぁ。。。